久しぶりの湯船
白く湯気の上ったお風呂の中に薄紫色のラベンダーの入浴剤を入れて、脚でかき混ぜる。
湯に浸かりながら色々な事を思い出していた。
小学生の頃は毎日お風呂に入るのが大好きで、風呂場の小さな窓から身体を乗り出し星空を眺めるのが好きだった。
1人で露天風呂の気分を味わうのが楽しかった。
サンタさんにクリスマスのプレゼントとして湯船に浮かべて七色の光が風呂場に広がる卵型の玩具を貰ったり、
電子パネルの中でアリを買う大人の玩具をサンタさんに貰ったことも思い出した。
小さい頃は変だったんだなーって、今は普通になっちゃったなーって悲しくなる。
わざわざ、
深夜に帰ってくる俺の時間に合わせてお風呂の用意をしてくれていたお母さんに、ありがとうと言えていない。
今度、なにかあげよう。
湯船から上がり、身体中にオイルを塗ったくり、柔軟をして、ビタミン飲料を飲む。
冬は心も体も弱くなるから、手入れをしなきゃどんどん落ちてくる。
女子かよほんと。
こういうゆっくりした時間は大事。
また家族みんなでじいちゃんとこ行きたいな。
姉と弟の誕生日プレゼントを探しに少し昼間に店を回った。
なにをあげよう。
鞄、服、アクセサリー。
悩んで終わった今日。
まだ時間はあるから、大丈夫。
悩むなーむむむ。
よし、家に帰ろう。